チャレンジャーの軌跡

第3回「空想に遊ぶ〜あるチャレンジのカタチ」

2008/08/05

インタビュアー:有政 雄一

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元々吃音癖を克服したいとの思いもあり営業職を選んだらしい。

「いやー初めは散々でしたよ。かかってきた電話は一番に取るのが新人の役目なんて言われて、電話を取ってもどもって自分の名前が言えない。周囲からは馬鹿にされる。それなりに悔しい思いをしました。」

笑いながら話すその姿からは、そんな時代があったとは想像できないが、当初は営業数字が上がらず辛い日々を過ごしたようだ。

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そんな彼が空想し始めたのは電話をかける恐怖を克服するためだった。新規顧客へのTelアポ取りは慣れている人間でも緊張するものだ。ましてや彼の場合、恐怖以外の何ものでもなかった。どうしても電話であたふたしている自分の姿が浮かんでくる。それが更なる緊張につながり躊躇する。電話をかける行為自体が彼にとっては挑戦であった。だから電話をする前にうまく会話をしている自分の姿を空想した。たぶんこんな人が出てきて、こんな質問がきたら、こう切り返そう。このタイミングであの話題を切り出し、アポイントを取り付けよう...。よし!

初めは空想通りにいかず逆効果になった事もあったが、徐々にイメージに近い形で話しも出来るようになってきた。
空想は営業訪問した時にも活かされ始めた。営業シミュレーションを常に繰り返しているのと同じで、場数を踏む事でその確度が上がってきた。空想と違う部分は、逆に質問という形で営業場面のコミュニケーションに活かされ会話が更にスムーズになる。ようやく数字が上がり始めた。彼に自信めいたものが芽生え始めた。

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自分の近未来も空想した。例えば営業成績でTOPになった自分の姿を思い浮かべる。表彰式で全社員を前にスピーチしている、司会は誰で、あの辺りに誰が座っていて、自分はこんなことを話している。その話している内容自体がこれから自分がすべき行動目標になった。帰宅途中で何度も空想した。そして半年後それは実現した。

ある時はマネジャーになった自分の姿。初めてのチームミーティングの場面だ。メンバーは誰々で、あの部屋にホワイトボードを用意して、話す内容は......。空想のコツは、なるべく鮮明な映像を思い浮かべる事らしい。なりたい自分になれた時の一番象徴的なシーンをなるべく細かい所まで頭の中に描いていく。そしてその空想を何度も繰り返す。思いついた事は映像に追加していく。するといつの間にか実現している。

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彼は一度ベンチャー企業への転職を経験している。「前の会社でもそこそこ頑張っていたし、元々臆病な性格なので、まさか自分が転職するとは思ってもいませんでした。ましてリスクの高い会社にはね。ただその当時おぼろげに空想していた自分の姿が、この会社に出会った瞬間に鮮明になった。環境を変えたほうが近道だってはっきりと思えた。そうなると躊躇はなかったですね。

彼に今空想している事を質問してみたが、いたずらっぽく笑って答えてくれなかった。
もしかしたらとてつもない事を空想しているのかもしれない。

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